上大岡|乳幼児の子育て期を地域で支える上大岡第一町内会子育てサロン

京浜急行と市営地下鉄ブルーラインの通る上大岡駅に隣接し、1,800世帯を超える大きな町内会、上大岡第一町内会の子育てサロンに行ってみました。20年以上にわたり、子どもたちの成長を地域で見守る子育てサロンです。

子育てサロンってなに?

子育てサロンは、各地域のボランティアの方々によって運営されていて、親子で気軽に参加できる手遊びなどの催しや、地域で子育てするママパパとの交流ができる会です。
第一子の0歳児が対象の赤ちゃん教室とは違い、子育てサロンには第二子以降のお子さんやきょうだいを連れての参加もできます。

上大岡第一町内会子育てサロンはどんな会

上大岡第一町内会子育てサロンは、同町内会のみなさんと地域の民生委員・児童委員(※1)の方々によって、20年以上運営されています。数年前に、町内にあった集会所から上大岡駅近くのビルに会場を移しました。

1月と8月を除く毎月1回開催され、駅の近くに移転してからは、常時10組ほどが集まるにぎやかな会です。参加者の対象は、0歳から未就学までの子どもとその保護者で、原則として上大岡第一町内会に加入している方が優先です。
0歳児連れの育休中の参加者が多く、2、3歳の活発なお子さんやきょうだい連れでも参加できます。

赤ちゃんと季節感を楽しむ

上大岡第一町内会子育てサロンでは、毎月、集まってくれた方々が楽しめるようにと様々な催しが用意されています。取材に伺った6月の会では、上大岡で活躍しているフラダンス教室の講師を招いて親子フラダンス体験が行われました。

まず軽くあいさつや自己紹介があり、続く手遊び歌で会場に一体感が生まれます。
温かい雰囲気のままフラダンスのステップを教えてもらい、少しづつ音楽に合わせて体を動かします。みなさん、抱っこをしたり、子どもといっしょに踊ったり、思い思いに参加していました。
途中、休憩をはさみながら、最後には1曲ぶんの振付を教わり、あっという間に1時間が経ち、みなさん晴れ晴れとした笑顔になっていたのが印象的でした。
会場には、フォトスポットやレイ、フラダンスの時に着用する色とりどりのパウスカートが用意され、夏らしい気分を味わうことができました。

親子フラダンス講師のYUKIさんは、実は、上大岡第一町内会子育てサロンに通っていたOGのママだそうです。
サロンでの「お楽しみ」を企画している主任児童委員の塚本さんによると、子育てサロンを通して知り合った方や地域の子育て支援をしている方々をお呼びすることで「つながり」を大切にしているとのことでした。

6月のフラダンスの他には、近隣の保育園の先生による離乳食講座、助産師さんのお話し会、港南区地域子育て支援拠点はっちの子育てパートナーさんの相談日、OGママさんによるクリスマス会のダンス、「横浜市親と子のつどいの広場補助事業・ひろば「おひさま」」や「あそび・隊!」の企画の日などがあるそうです。

上大岡第一町内会子育てサロンでは、季節を感じてほしいという思いから、こいのぼりやひなまつりなど季節に合ったお持ち帰りできる工作をすることもあるそうです。会の内容によっては、その場で遊べるおもちゃを工作しながら、ママ達のおしゃべりや自由に遊ぶ時間を設けることもあります。お持ち帰り工作は、おうちにいるきょうだいの分も差し上げる心遣いをしています。

子どもたちのサロンデビュー

実際に参加されていた方3名にお話を聞いてみました。
「5ヶ月の下の子のサロンデビューで来ました。いつもサロンに来ているお母さんたちと顔を合わせることで、顔見知りが増えました」
「1人目の子が生後6ヶ月で、今日が2回目の参加です。わたしは県外から越してきたのですが、地元出身の夫にすすめられました。子どもを生んでから地域のコミュニティに参加しています」
みなさんのお話から、上大岡第一町内会子育てサロンが、ご近所のママさん同士で知り合えるきっかけになっているということがわかりました。

また、駅から近いという立地を活かして「この子育てサロンを地域に一歩踏み出すきっかけにしてほしい」と話すスタッフさんもいらっしゃいました。

上大岡第一町内会子育てサロンを支える人たち

子育てサロンの運営を担ってくれているのは民生委員・児童委員(※1)のみなさんです。
お話を聞くと「おうちで一人で子どもを抱っこしてお世話をしているママさんが2週間ぶりに大人とまともに話せたと言っていたのが印象に残っています」「普段は忙しくて心にゆとりがもてないかもしれないけれど、お母さん自身がほっとできる場にしたい」など、みなさん口々に、参加してくれたママたちをねぎらう気持ちを聞かせてくれました。

主任児童委員の塚本さんは「私も子どもが小さい頃、地域との関わりの中で助けてもらっていました。子育ての世代は交代していきます。今は、民生委員を引き受けて、サロンを開催しながら、どんなことをしたら参加する親子に喜んでもらえるかということを考えて毎月の企画を練っています」と教えてくれました。
民生委員・児童委員が運営するサロンということで、過去には、家庭内の課題にいち早く気がつき、関係機関につなげた実績もあるとのことでした。親子といっしょに遊びながら、困りごとを早期に見つけてフォローすることも、子育てサロン設立当初からの趣旨なのだそうです。

また、上大岡第一町内会子育てサロンでは横浜市親と子のつどいの広場補助事業・ひろば「おひさま」のスタッフさんが年に3回ほどのお楽しみ企画をしたり、毎月、子育てサロンのボランティアスタッフとして参加したりしてお互いに「つながり」を作っています。
おひさまは、上大岡駅から徒歩5分のところにあり、手作りおもちゃがたくさん用意されているアットホームな雰囲気の広場です。0歳から未就学までの子どもとその保護者を対象にした遊び場で、子育てに関する相談もできます。月曜日から土曜日まで開館しているので、子育てサロンのない日にも訪れることができます。

町内会と関わろう

上大岡第一町内会は、大きな駅に隣接し大きなマンションもあるので、比較的加入世帯が多い大きな町内会で、子育てサロン以外にもいろいろな会を開催しています。
クリスマス会では「顔は怖くても心は優しい」がモットーの総務さんがサンタ役で盛り上げてくれるそうです。8月には、町内の公園で夏祭りも行われます。
町内会で顔見知りがたくさんできると子どもが大きくなってからも心強いですね。

上大岡第一町内会福島会長(右)/総務井上さん(左)

各地域の自治会・町内会の情報(連絡先や区域等)は区役所・地域振興課までお問い合わせく
ださい。横浜市電子申請システムで自治会・町内会に加入手続きができます。
https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/b51f4083-cad3-4e13-8ea4-9794ecead100/start

子育てサロンの情報

上大岡第一町内会子育てサロンの情報は、町内の掲示板に案内が出ています。町内にお住まいの方は掲示板を見て、おでかけしてみてください。
港南区内の各地域の子育てサロン・ひろばの情報は、町内会・自治会のホームページや掲示板のほかに、港南区役所の子育て支援サイト「ここなび」にあるデジタルひまわりまっぷ(https://coconavi.city.yokohama.lg.jp/?page_id=417 地図検索)でも調べられます。地域子育て支援拠点はっちや親と子のつどいの広場、近隣の地域ケアプラザなどにチラシが置いてある場
合もあります。

(※1)民生委員・児童委員は、地域を見守り、子育てや介護などの相談に応じ、行政や福祉の専門機関へのつなぎ役として活動する方々で、この地域に住んでいる方から選ばれています。民生委員・児童委員の方のうち、子どもに関すること専門に活動しているのが、主任児童委員です。

上大岡第一町内会へのお問い合わせ
上大岡第一町内会会館
電話番号:045-844-0490(火曜~日曜 9時~16時頃)

掲載記事についてのお問い合わせ
横浜市港南区地域振興課
地域力推進担当 区役所5階54番窓口
電話番号:045-847-8383