横浜市港南区・日野では、毎年、8月の終わりに日野第一連合の寺尾町内会による夏祭りが行われています。みこしを担いだり、太鼓(たいこ)を叩いたり、盆踊りをしたりと、昔のようなにぎやかなお祭りを行なっているということで参加してきました。
青空の下で担ぐ子どもみこし
お祭りが開かれるのは日野公園墓地そばにある寺尾広場。周囲にはお寺や石材屋が立ち並んでいます。

暑い日差しの中、みこしの時間が近づくと、クリーニング店横の駐車場に子どもたちが次々と集まってきました。
子どもたちは、「祭」と書いた色鮮やかなはっぴを借りて上から羽織りました。中には甚平を着ている子もいます。出発の準備が整うと、町内会の方が大きなかけ声で拍子木を鳴らし、みこしが出発しました。

元々みこしは大人が行っていましたが、3年ほど前に子ども向けでやってみてはどうかという話が出て、寺尾広場で子ども中心に担ぐみこしが始まりました。子どもたちから「楽しい! もっと担いでみたい!」と反響があったため、2年前から寺尾広場ではなく、道路を練り歩くようになったそうです。
事前申し込みの必要はなく、当日参加しても良く、この日参加していたのは約30名の子どもたちとその保護者。子どもも大人も色とりどりのはっぴを着て「わっしょい!」の大きなかけ声をあげながら練り歩き、活気にあふれていました。
町や学校の人との交流

初めの休憩地点に着くまでにすでにみんな汗だくでした。途中で道路脇の民家や石材店からホースで水まきが行なわれると、みこしを担ぐ子どもから「冷たーい!」と声があがりました。見ているだけで涼やかですが、ホースで水をかけられるような経験もみこしならではですね。
周りで応援している親御さんも楽しそうでした。道路脇の椅子に腰掛け手を叩いて観覧していた方も「にぎやかな声でいいですよね」と話してくれました。町の人との交流があるのもいいですね。

休憩地点では、熱中症対策でアイスやジュースが配られ、アイスが溶けるような暑さの中、みんな嬉しそうに食べ、暑さをしのいでいました。
アイスを美味しそうに食べていた小学生にみこしを担いでみた感想を聞くと、「毎年参加しています。楽しいです」と話してくれました。
初めて参加したというお子さんに付き添っていたお父さんは「町内会のお知らせで知って、子どもに行ってみようと声をかけて初めて参加しました」と教えてくれました。小学校や学童のつながりで友達と参加している方も多いようでした。


「わっしょい!」とみこしを先導したり、みこしを一緒に担いでいる町内会の人に話を聞くと、「50kg近くあるみこしの四隅を大人が支えているので、実は大人のほうが大変です」と笑いながら教えてくれました。子どもが安全に担げるように、大人の方がしっかり支えてくれていたんですね。子どもたちも景色を楽しみながらみこしを楽しんでいるように見えました。

ゴール地点に着き、みこしを台に置くと、拍手がおこりました。子どもも大人も達成感にあふれた表情をしていました。このような経験は普段はなかなかできないので、夏休みの素敵な思い出になりますね。
寺尾太鼓がお祭りをもりあげる

みこしが終わりしばらくした後、寺尾広場では、寺尾太鼓クラブによるオープニング演奏が始まりました。寺尾太鼓クラブは寺尾町内会の子どもやその親御さんなどが集まってできた有志の団体です。最初に大人メンバーによる演奏が始まりました。
寺尾太鼓クラブの女性は「寺尾太鼓は元々子どもと参加していたのですが、中学生になると子どもはクラブから抜けてしまうので、お母さんたちが残る形で続けていこうとしていました。町内会などで子どもメンバーの募集をしたところ、新しく子どもたちが入ってきてくれたんです。」と嬉しそうに話してくれました。

次に、子どもメンバーの演奏が始まりました。子どもたちは、みんなまっすぐ正面を見て、堂々と演奏していてとても立派でした。太鼓の練習は月2回ほど町内会でしているそうですが、こんなにうまく演奏できるものなのだと驚きました。
お父さんからのすすめで寺尾太鼓のメンバーになったという兄弟は「みんなの前で演奏して楽しかった」と笑顔で話してくれました。
子どもの笑顔あふれる出店


日が落ちてくるとお祭りに次第に人が集まり、出店にもたくさんの列ができていました。親子で遊びにきていた人は「今年初めて遊びにきました。いろいろあって楽しいですね。」と話してくれました。
かき氷を食べるのに夢中な小さな子どもを連れた家族は「(地域でも)大きめのお祭りですよね。値段も良心的で嬉しいです。」と話してくれました。

地域の野球チームのお店では、チームの子どもたちがお店に立って販売し、ストラックアウトでは地域の子どもたちが参加し腕をふるっていました。
流行り歌で盆踊り

ちょうちんの明かりがきれいに空を照らし始めた頃、盆踊りが始まりました。寺尾町内会の盆踊りメンバーから始まり、やぐらの上では、町内会ごとにメンバーを入れ替えながら盆踊りが続きます。
炭坑節などの定番曲はもちろんのこと、寺尾音頭や港南ひまわり音頭など地域オリジナルの曲、「ダンシングヒーロー」や「リヴィンオンアプレイヤー」など流行り歌で盆踊りを踊る姿に心が弾みました。


寺尾町内会の盆踊りメンバーにお話を伺うと、「今回の盆踊りの練習は3回ほどしましたが、新しくやりたい曲を探して、頑張って覚えることもあります」と話してくれました。
寺尾夏祭りに関わっている地域の人

左から日野第一地区民生委員・児童委員 江藤さんと太鼓奏者の芦沢さん
寺尾太鼓クラブが始まったのは、太鼓が好きだった江藤さんの旦那様が、子どもたちに太鼓をやらせたいと思って教え始めたのがきっかけだそうです。「太鼓クラブを作りたいので寄付をお願いします」と町内会に回覧板を回したところ、多くの方が賛同し、大きな太鼓や小さな太鼓を購入したり修繕したりすることができたそうです。
子どもたちに教えることから始めた太鼓ですが、今ではその親御さんもグループの一員に加わり、活動を支えてくれています。

太鼓クラブの親御さんがプレゼントしてくれた色紙もこんなにたくさんありました。子どもたちに楽しいことをさせたいという強い想いから、この町内ではいろいろな行事が続けられているのですね。

左から寺尾町内会 林会長、福祉厚生部長 中村部長、副会長 臼井さん
とても暑い中、寺尾町内会の役員を中心に、地域の人がみんなでやぐらや提灯などの会場設営やみこしなどの準備をしていました。
林会長によると、寺尾町内会は、コロナや役員高齢化などの厳しい状況がありながらも、工夫し、夏祭り以外にも餅つきなど地域での行事を継続しているそうです。寺尾町内会のその他のイベントについても、町内会掲示板や回覧などで案内があります。
また、各地域の自治会・町内会の情報(連絡先や区域等)は区役所・地域振興課までお問い合わせください。横浜市電子申請システムで自治会・町内会に加入手続きができます。
https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/b51f4083-cad3-4e13-8ea4-9794ecead100/start
寺尾夏祭りについて
主催:寺尾町内会
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